仮にiPhone6がVoLTEに対応したとしても課題は残るかも

次期iPhone(iPhone 6)の性能の噂がチラホラ出てきました。VoLTEについてもこのブログでずっと追いかけているのですが、確定的な証拠は出ないものの、「対応」という雰囲気が漂っているのは事実です。しかしiPhone 6がVoLTEに対応したとしても幾つか課題はありそうです。

まず一つ目が「キャリア間の通話」です。ドコモが既にサービスを開始して、KDDIが年内に開始すると明言していますが、KDDIがサービスを開始してもドコモとKDDIを跨いだ通話はVoLTEの最大のメリットとなる高音質通話やビデオコールができないようです。単に機器が対応していないというだけではなく、国際的な技術仕様策定が進んでいる段階で、キャリアとしても実装できる状態にないとされます。

ドコモがVoLTEの導入を急いだ2つの狙いとは?(5)より

なのでiPhone 6の対応で大量のVoLTE端末が市中に出回っても、高音質通話が可能なのは同一キャリア内の通話だけになりそうです。もちろん発着信の高速化や通話と通信の同時利用というメリットは他社との通話でもメリットを享受できます。

そしてもう一つ、WCPやUQコミュニケーションの通信網を使ってVoLTEが可能かどうか、という問題です。法律的にWCPやUQは音声通話を担えないとされます。VoLTEを提供する場合の設備要件にも抵触しそうです。そのためiPhone 6がWiMAX2+やAXGPとVoLTEの両方に対応した場合、キャリア側がどちらかの機能に蓋をしてしまう可能性もなきにしもあらずです。

これら問題をどうクリアにしてくるのか、そもそもVoLTEに対応しないのか、あと1ヶ月弱で答えがわかります。

参考:ドコモがVoLTEの導入を急いだ2つの狙いとは?(5)

更新情報を配信します