一部期間に製造されたiPhone 6sはバッテリーに問題を抱えていたとされ、当該iPhoneについてはAppleは無償での交換修理に応じています。しかし、それ以外でもiPhoneのバッテリーが不安定になっているとの報告は多くありAppleは様々な対策を施して来ました。その施策の一部でしょうか、iPhoneのバッテリー交換のタイミングを通知する機能をもまもなく提供するようです。(Tech Crunchの記事)
バッテリーの不安定さはiOS 10.2.1で大幅に改善
iPhone 6sで予期せず電源の切れる不具合が確認され、Appleは交換修理に応じて来ました。この電源の落ちる不具合はiOS 10.2.1での修正によって80%減少したようです。この不具合レポートはiOS 10.2に組み込まれたバッテリー診断機能が集計したものであり、このおかげで不具合の頻度とその改善を数字で示せるようになりました。
バッテリーは使用環境(気温やバッテリーの温度、過去の充電回数)によって不安定になることも珍しくなく、不安定な挙動の全てが不具合ではありません。ただiPnone6sのリコール以来、iPhoneのバッテリーは不安定という評判が広がっており、不具合ではない不安定さ(使用環境に由来するもの)がiPhone全体の評判を下げかねない状態になっていました。
こうした誤解を避けるために今回AppleはiOS 10.2.1でバッテリーの安定性がどれだけ改善したかを数字で示したのでしょう。人間は不思議なもので、改善したと具体的に説明されるだけで不具合に遭遇した時の印象は変わります。iPhoneのブランドイメージを維持するのにも数字をつけて改善具合を発表したのは正しいことだと思います。
さらにバッテリー交換の必要性も通知
このような数字で改善したことを示すだけでなく、Appleは設定アプリでバッテリーの交換タイミングを通知することにしているようです。早ければ数日中にも始まるようですが、バッテリーの性能がAppleの設定した数値以下にまで低下すれば、通知アイコンが表示されるとしています。
これも通常の利用でバッテリーが消耗しただけで、不具合ではないとユーザーに知らせる意味もありそうです。ちょうどスマホの買い替え時期に入ったユーザーが「やっぱりiPhoneのバッテリーは不安定」との印象を抱くのを防げる可能性はあります。ちなみに、購入から1年以内にこの通知がくればApple Careに入っていなくても無料でバッテリーの交換が可能になるのでしょう。