Appleの「News」からガーディアン紙が撤退…Newsアプリの先行きに暗雲?

AppleのNewsアプリは日本では使えないためイマイチその盛り上がり(盛り下がり)が伝わってこないのですが、このNewsアプリへの記事配信者(パブリッシャー)が撤退するというニュースが入っています。これはアプリの将来性に微妙な影響を与えそうです。

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英国ガーディアン紙の撤退

ニュースによると英国の日刊新聞ガーディアンはAppleのNewsアプリFacebookインスタント記事から撤退したようです。原因はプラットフォームへの配信で得られる収益が少なかったことと推測されており、これらは全てのパブリッシャーが持つ不満でもあります。また同紙は「その試験運用を評価した結果、両プラットフォームのフォーマットを利用した記事公開をやめることに決定した」ともしており、同社の配信が試験運用であったこともわかりました

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ガーディアン以外にも試験運用として位置付けている企業はまだまだありそうで、このままAppleのNewsアプリ(Facebookインスタント記事)の収益性が低い状態が続けば、パブリッシャーの離脱に歯止めがかからなくなるかも知れません。大手メディアが質の高い情報を配信することでNewsアプリの質が保たれいるのは確実であり、そうしたメディアが減ればNewsアプリの魅力も減るでしょう。

Appleとしては今まで以上にパブリッシャーの収益性を確保する手段を講じる必要がありそうです。

Apple Newsの現状と日本語対応

現在Newsアプリはアメリカ、英国、オーストラリアの3カ国のみで提供されています。ガーディアン紙が試験的な運用であったのと同様にNewsアプリもある意味では試験的な運用の範囲を出ていません。それでも月間アクティブユーザー数は7000万人以上いるとされており、プラットフォームとしては非常に巨大です。またパブリッシャーが使える機能やアクセス解析などは日々改善が続けられていて、NewsアプリをAppleが放置している印象はありません

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とはいえ多言語対応については先が見えません。Newsアプリが日本でも使えるようになればいいと常々思っているのですが、それに関して具体的な動きはまだありません。Newsアプリの発表から2年となる今年6月のWWDCで何らかの発表があるかも知れませんが、まだ希望的観測の範囲を出ません。興味深いアプリなだけに発展して欲しいと思っているのですが、今回のガーディアン紙の離脱がどう影響するか、心配しています

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