ロイターが報道しているところによるとアメリカの携帯電話市場で少し変化が起きているようです(米Tモバイル第1四半期スマホ入荷600万台に、スプリント抜く)。契約者数4位のT-Mobile USのスマートフォン入荷数が3位のスプリントを上回ったというものです。T-Mobileはこれで入荷数では3位に浮上し、同社の勢いを裏付ける結果となっています。
その好調の背景にはiPhoneではなくサムスン端末の販売好調があるようです。iPhoneではAT&TやVerizonでの販売が多くなっており、SIMフリー端末で対応しているT-Mobileは後手に回っているようです。しかし、それを埋め合わせるようにサムスンのGALAXYで勢いを保っているのでしょう。
一方でソフトバンクグループのスプリントはiPhoneでもAndroid端末でもさえない印象です。アナリストに「戦略の見直しが必要」とも指摘されており、依然として好調とは言えない状況が続いているのでしょう。ただT-Mobileの好調の背景には値引きやキャッシュバックがあり、長く続けられる好調ではない印象があります。
ソフトバンクはまだまだT-Mobile USの買収を諦めていないようですが、勢いの差がつきすぎると買収自体が不可能になりかねないと言われています。孫社長はどのような手を打ってくるのでしょうか。決算報告会での発言からは9月以降の攻勢を想定しているようですが、最近のチグハグ感を考えると打つ手がなくなっている印象はあります。