ICT総研が国内の定額制動画配信サービスに関する調査結果を発表しています(2017年 有料動画配信サービス利用動向に関する調査)。それによると国内で定額制動画配信サービスの利用者は11、90万人(2017年末)に達していると推計し、2015年末からほぼ倍増しているとしています。また利用者へのアンケートではApple TVでも見られるようになったAmzonプライム・ビデオが定額制動画配信サービで圧倒的な利用率という結果が出ています。
年額3,900円は格安
国内の定額制動画配信サービスはプライム・ビデオの他にHulu、Netflix、dTV、GYAO!(2018年2月末にサービス終了)などがありますが、プライム・ビデオの料金の安さは突出しています。月額換算で325円で動画が見放題となるのですが、これ以外にもAmazonの他のサービスでPrime会員として多数の特典が受けられます。他の動画サービスにはない料金体系といっていいでしょう。
ただ独特の料金体系の影響で、プライム・ビデオのヘビーユーザーは数字ほどの数には達していないと思われます。利用率68%という数字の中には「プライム会員だから、面白そうな動画があればちょっと観てみようか」という感覚のライトユーザーが多数含まれていると考えられます。ちなみに僕もメインはNetflixなのですが、暇なとき片手間で動画を流すときはプライム・ビデオのお笑い番組をiPhoneやiPadでよく流しています。
満足度はプライム・ビデオが最下位
ICT総研は同時に定額制動画配信サービスの満足度も調査しています。そこで上位にランクインしているのがRakuten TV、DMM 見放題ライト、au ビデオパス、Hulu、Netflixの各サービスです。それぞれ82%前後の満足度となっており、上位のサービスについてはユーザーの期待に応えられるサービス品質を保っていると言えそうです。
しかしプライム・ ビデオの満足度は75.7%にとどまり、上位とは一定の差がついています。原因はいくつか考えられそうですが、オリジナルコンテンツや限定コンテンツの質や量でHuluやNetflixと少し差がついている気もします。国内向けに多数のオリジナルコンテンツを提供しているのは評価できるのですが、コンテンツがお笑いに偏っているのも気になります。
またプライム会員として無料で観られる動画と有料の動画が同じ検索結果に表示されるので、「観たい動画があるのに有料だから観ない」という体験を頻繁にします。この辺りも満足度を下げている要因になっている気がします。