Apple Watchの専門店として初代Apple Watch発売に合わせて開店した「Apple Watch at Isetan Shinjuku」が5月13日に閉店することが明らかになりました。ロンドンとパリにも出店されたApple Watch専門店として最後まで残っていた同店ですが、役割を終えたということでしょう。
ファッションアイテムとしてのApple Watch
初代Apple Watch発売時、AppleはファッションアイテムとしてのApple Watchというブランディングを試みていました。その手段といてEditionモデルを発売し、Apple Watch専門店を世界主要都市に出店しました。しかしこの試みは必ずしも成功したとは言えず、Apple Watchは次第に健康維持、管理デバイスという側面が強調されるようになり、そしてこの機能の高度化に伴い販売数を拡大させていきます。
Apple Watchのこの流れの中で、他のApple Watch専門店は相次いで閉店となりましたが、Apple Watch at Isetan Shinjukuは最後の専門店として存続していました。ただ店内は閑散としている時間が多く、あまりお客さんが入っていない印象で閉店は時間の問題と考えられていたのも事実です。
向かいにApple 新宿オープン
Apple Watch at Isetan Shinjukuの運命を決定づけたのは、同店の正面にオープンしたApple 新宿でしょう。Apple Watchだけでなく、Apple製品全般、さらにはアクセサル類まで販売するApple 新宿の開店は、Apple Watch at Isetan Shinjukuの役割を完全に奪ったことになります。
Apple Watch at Isetan ShinjukuはファッションアイテムApple Watchの販売店として、そして新宿でのApple Watch販売店として、二つの意味で役割を終えたと言えます。伊勢丹のオンラインショップがApple Watch Editionモデルを211万円引きで販売したのは、Apple WatchとApple Watch at Isetan Shinjukuの役割の変化を表す象徴的なことでした。