iTunes株式会社が第13期(2016年10月1日から2017年9月30日)決算公告を発表しています。それによると売上高は2,462億8,500万円と前年度に比べて25%もの成長を記録し、9期からの5年間で見れば売上高は3.7倍の規模に成長しています。
Appleの国内コンテンツ販売額
iTunes株式会社はiPhoneやiPad、Macなどに向けたアプリ、音楽、映画、電子書籍の販売を担当する企業です。このiTunes株式会社の売上高はそのまま、Appleの国内のコンテンツ販売額にほぼ相当すると推測されており、同社の売上高の成長がAppleの日本国内でのコンテンツ販売の成長を示すものとされます。
上記グラフにある通り、iTunes株式会社の売上高(Appleの国内コンテンツ販売額)は毎年二桁成長を記録しています。5年前に比べて売上高は約1,800億円も増加しており、3.7倍の規模にまで拡大しています。5年前といえば、iPhone 5が発売された年であり、この時、iPhoneがLTEに対応しました。
LTEの普及でモバイル環境でも高速大容量通信が可能になり、モバイルコンテンツの利用が一気に拡大しました。通信キャリアは通信量の増大で苦労したようですが、アプリ運営業者、コンテンツ配信業者、そしてAppleはこの流れで大きな利益を得たことになります。
Apple Musicはまだまだ成長
スマートフォンの販売台数はひところに比べて落ち着いており、すでに普及期は終了したと考えられます。これまで、スマートフォンユーザーの増加がコンテンツ市場の拡大を後押ししていた面もありましたが、Appleのコンテンツ配信に関してはまだまだ成長力を維持できる要素が多くあります。
その代表格がApple Musicでしょう。月額980円で4,500万曲が聴き放題となるサービスは、音楽の楽しみ方を着実に変えています。ただApple Music自体はまだ普及途上であり、これから日本国内でも利用者拡大が見込まれます。今期、来期とiTunes株式会社の成長を牽引するのはApple Musicになるのではないでしょうか。