Appleは今年の春に買収した雑誌読み放題サービスをNewsアプリと統合して定額読み放題サービスとして提供するとBloombergが報じています。料金は月額9.99ドル(日本でもし提供されるなら980円?)と予想されており、Apple Musicに続いてAppleが仕掛ける月額定額サービスとして注目されます。
料金の妥当性は
現在Appleが計画している読み放題サービスは200以上の雑誌、新聞が読み放題で月額9.99ドルとされ、かなり冒険的な価格設定と言えそうです。Appleが定額サービスへの参加を呼びかけている例えばニューヨークタイムスは今でも月額16ドル(キャンペーンなどで安くなっていることが多くあります)で記事を配信しており、出版社や新聞社はAppleのサービスに参加することで収入が減ることを懸念しています。
しかしApple Musicが成功したように、多くの加入者を集めることができれば、その分出版社への配分が増え、結果的に収益増加につながるとAppleは出版社や新聞社を説得しているようです。Apple Musicをはじめとした音楽配信の分野では加入者が多くなっており分配モデルでの成功が見えてきたのですが、同様に雑誌・新聞読み放題サービスでこれが成功するかはまだ不透明かもしれません。
広告効果でカバー可能か
仮に出版社や新聞社がAppleの月額読み放題サービスに参加することで配信での売り上げが下がったとしても、多くのユーザーに閲覧されることで掲載する広告からの収入は増える可能性があります。AppleはNewsアプリで記事配信者に広告収入を配分しており、そのノウハウを読み放題サービスにも応用するとすれば、パブリッシャーにとっては参加する価値のあるサービスになるかもしれません。
とは言え、これらサービスは当面は米国だけでの提供になるでしょう。日本でAppleによって全国紙や人気雑誌を含めた読み放題サービスが提供されるには少し長い時間が必要だと予想します。