Appleはアーティストに2019年中にApple MusicのConnect機能を完全に停止すると通知を出しているようです。Apple Musicに組み込まれ、アーティストの最新情報を得られるSNS型コンテンツだったのですが、利用が進まず閉鎖という結果に至ってしまいました。Appleは以前にもPingとして音楽SNS運営していたのですが、これも失敗に終わっています。
すでに機能停止
Apple Musicはリリース当初からアーティストとファンをつなぐ機能として「Connect」というサービスが搭載されていました。好きなアーティストをフォローするとその最新情報をSNSのように表示してくれます。一部のアーティストは新曲のリリース告知以外にもライブの練習風景なども投稿していたようで、ファンとアーティストの距離を縮める機能として期待されていました。
しかし結局多くの利用者を集めることはできず、他の音楽配信サービスにはない機能だったのですが、これがApple Musicの特色として利用者獲得に貢献することもなかったと思われます。すでに新たなアーティストをConnectでフォローすることはできず、アーティストもコンテンツを投稿することができなくなっています。Appleは過去に投稿されたコンテンツも2019年中には完全に削除されるとアーティストに告知しています。
Pingでも失敗
Appleの音楽SNSへの挑戦は過去にもありました。Pingと命名されたサービスは音楽をテーマにしたSNSであり、ユーザー同士が音楽を軸につながることを目的としていました。しかしこちらも利用者を多く集めることはできず(スパム投稿だらけになってしまったため)、収益化にも貢献できなかったようで2012年に閉鎖されています。
音楽を販売、配信するだけでは他社のサービスと差別化できないことはAppleもわかっているはずですが、その差別化のためにSNSを作ることはハードルが高いのでしょう。Apple Musicを利用するユーザーの大半が何らかのSNSアカウントを保有しているはずで、そこに音楽という単一テーマで入り込むのはかなり難しいことなのかもしれません。