Apple COO ジェフ・ウィリアムズ氏「高くなったApple製品」の問題を認識

Apple製品、特にiPhoneの値上がりは近年顕著であり、最近のiPhoneの販売不振の原因とも言われています。またiPhone以外でもMacBook AirMac mininなど、これまで低価格でユーザーの裾野を広げる役割を果たしてきた製品も値上げされるなど、Apple製品は高い(これまでも安くはなかったのですが)と言われることが多くなりました。

COO

誰でも買いやすい価格に

AppleのCOOであるジェフ・ウィリアムズ氏はアメリカの大学のスピーチにおいて、近年のApple製品の価格問題について「認識している」と語っており、製品価格の上昇が多くの人にApple製品が行き渡るのを妨害している可能性について認めています。ただiPhoneは原価が安いのに、販売価格が高いとの指摘についてはアナリストの理解不足と反論しており、Apple側がこれを問題として考えていないことがわかります。(Apple COO Jeff Williams ‘aware’ of iPhone, Mac price concerns

iPhone 8

ifixitより

確かにiPhone発売直後、多くのメディアが「iPhoneの原価はxxxドルだ!」と報じます。ただこの中にはiOSの開発費用や他社に支払う特許料、販売コスト、サポート費用などが入っていません。そのため原価は販売価格の1/3くらいになるのですが、この数字を以ってAppleが暴利を貪っていると論じるのは浅はかではあります。

COOの発言意図は今後も高機能・高価格路線でいくのか中機能・中価格路線で行くのか、それともこれらを組み合わせた製品ラインナップで多くのユーザーを獲得していくのかを常に考えているという意味でしょう。

iPhone価格は限界に

一昨年に発売されたiPhone Xの価格999ドル〜に設定され、昨年販売されたiPhone XS Maxはさらに高い価格が設定され1,099ドル〜となりました。この価格上昇を受けてか、iPhoneの買い替えサイクルは伸び、iPhone販売台数は低迷することとなりました。結果として、頻繁に買い換えるスマートフォンの価格帯として999ドル近辺が限界なのではないかと考えられるようになっています。

XS Max

今年も最新モデルは999〜1,099ドルくらいの価格設定となりそうですが、それ以外にもiPhone XRに相当する機種、さらにはiPhone SE 2のような機種が登場して「中価格・中機能」の範囲までカバーするようになるのかもしれません。ちなみにiPhone SEは今年に入ってもAppleが整備済品として販売を続けており、安定した需要を保っています。この売れ行きを見て低価格iPhoneに対する需要はかなり強いとAppleも認識しているはずです。

更新情報を配信します