Appleは先週に公開したiOS 12.4 beta 1に続いて21日早朝にiOS 12.4 beta 2を開発者向けに公開しました。特に大きな変更、新しい機能が追加されているわけではないのですが、何らかの不具合の修正が行われたと考えられます。ただiOS 12.4のベータ版内からはApple Cardに関する記述が見つかっており、正式版リリースとともにアメリカでApple Cardサービスが始まると予想されています。
Apple PayとApple Cash
Apple Cardはアメリカで発行される一般的なクレジットカードですが、Apple Storeでの買い物で3％、Apple Payとして使った場合は2％、チタン製のカード使用時は1％のキャッシュバックが受けられます。キャッシュバックはApple Cashの残高として毎日付与され、そのままApple Payで使うことも、iMessageで送金することも銀行口座に振り込むこともできます。
Appleがこれまでアメリカで展開してきた決済サービスがApple Cardで一つにまとまる形です。これに加えてApple Card経由の支出はiPhoneで管理でき、毎月の支払いや繰上げ返済なども手数料なしでiPhoneから簡単にできるように設計されています。キャッシュバックや手数料が有利で、さらにiPhoneで簡単に管理できるカードとして、アメリカでは多くの加入者を集められると予想されています。
AppleはApple Cardの開始を「夏」と予告していますが、今朝配信されたiOS 12.4のベータ版が正式版になるのと同時に開始されると考えられています。
日本では無理だろうなぁ
Apple Cardはぜひ使ってみたいのですが、日本でサービスが展開される可能性はかなり低そうです。アメリカでAppleと共同でApple Cardを発行するゴールドマンサックスは日本で消費者向けのサービスを行っていません。またキャッシュバック分を受け取るApple Cashも日本ではサービスが始まる気配すらありません。そもそもクレジットカードの事業モデルがアメリカと日本違い過ぎるので、Apple Cardをそのまま日本に持ってくるのは不可能に近いと思われます。
せめてApple Cashだけでも日本で使えたら…とも思うのですが、これもあまり期待できません。当面はApple Pay（iD、QUICPay）に対応した決済サービスが個人間送金にも対応してもらい、支出管理が簡単にできるアプリと連携してもらうことで多少は便利にはなるはずです。でもやっぱりApple Cardが使いたいです。どうにかならないのでしょうか。