Appleが紛失防止タグを開発中であるという情報は半年以上前から囁かれていました。さらにiOSのコード内からもAirTagの存在が確認され、発表は時間の問題という状態になっています。しかし現在明らかになっている情報から考えてもAppleが敢えて紛失防止タグを販売する必要があるのか、微妙な気がします。
デザインと利便性
紛失防止タグは既に多くのメーカーが多種多様な製品を販売しており、用途に合わせて自分好みの製品を買える状態にあります。そこにAppleがAirTagで参入するとすれば、他の製品を圧倒するようなAppleならではの特徴、便利さ、デザイン性を持っている必要があるでしょう。デザイン面でも単なる丸型のタグでは面白くありません。またiPhoneやApple Watchとの連携で利便性はある程度は確保できそうですが、これも既に他社製品がiOSアプリ経由で実現しています。
他社が実現している以上の機能といえば、iPhoneの「探す」アプリとの連携が考えられるのですが、この「探す」アプリも他社の紛失防止タグで使えるようになるようで、ここでの差別化は難しそうです。考えられるのは超広帯域無線やiPhone/iPadのAR機能を存分に活かして超高精度なAR対応紛失防止タグでしょう。AR内で紛失物を探すのはまだあまり他社が取り入れていない機能で、Appleらしさが発揮できそうだと考えます。
またApple製品には仮にインターネットに接続されていなくても、周囲のApple製デバイス(第三者のものを含む)を通じて紛失デバイスを発見する機能があります。この機能が搭載されれば紛失や盗難の防止になるのは確実でAirTagの大きな特徴になるでしょう。しかしAirTagにこれら搭載すれば比較的高価格な製品になりそうです。財布、自転車、カバン、車の鍵など身の回りの様々なものに取り付けるのにはハードルが高くなる気もします。
Appleがどのようなデザインんで、どんな機能を載せ、どのくらいの価格でAirTagを販売するか、期待を大きく上回る製品が出てきて欲しいと期待はしています。