Apple 銀座は改装のため一時閉店となり、約600m離れた仮店舗で改装中の営業を続けます。これでAppleが日本に出店した直営店で古いタイプの店舗のまま営業しているのはApple 心斎橋とApple 名古屋栄だけになりました。
2000年代の7店舗
Appleは2003年にApple 銀座をオープンして以降、2006年までにApple 渋谷、Apple 心斎橋、Apple 名古屋栄、Apple 仙台一番町、Apple 福岡天神、Apple 札幌を相次いでオープンさせてきました。ただこの時期に出店された店舗は現在のApple Storeのコンセプトより一世代前のもので、決して新しい感じがする店舗ではありませんでした。そのためApple 渋谷は改装され、Apple 福岡天神は移転されて場所を変えてApple 福岡として再出発するなど、店舗の刷新が続いていました。
その一環でApple 銀座も改装されることとなり、2022年8月28日に一旦閉店となりました。またAppleの直営店戦略はここ8年ほどで大きく変わり、都市部への出店を強化する一方で地方都市にあった店舗の閉鎖も併せて実施されました。その結果、2006年にオープンしたApple 札幌、2005年にオープンしたApple 仙台一番町が閉店となって営業を終了しています。結果として古いタイプの店舗はApple 心斎橋とApple 名古屋栄の2店舗になっています。
近い将来、この2店舗もApple 銀座のように改装されるか、Apple 福岡のように移転再オープンとな可能性が高そうです。さすがにAppleも大阪の店舗と名古屋の店舗を閉鎖することは考えにくく、また周辺にApple Storeが少ないこともあり、Apple Storeとしての営業は維持されるでしょう。改装されるとすれば、Apple 銀座のように仮店舗を確保して営業を続けつつ、工事する方法がとられるのではないでしょうか。
新しい店舗の噂はなし
Appleは2010年代後半に再び直営店の出店を加速させ、Apple 新宿、Apple 京都、Apple 川崎、Apple 丸の内を新たにオープンさせました。ただApple 丸の内が開業した2019年以降、新たな店舗の出店の噂は聞こえてきません。2020年の東京オリンピックをめどにApple Storeを整備する計画だったとされ、出店計画はひと段落ついた状態になっていると考えられます。
今後、日本でさらにApple Storeが出店されるとすれば、Appleの直営店戦略、小売戦略の変更が必要になるでしょう。Apple Storeの数を増やせば、Appleファンにとっては嬉しいのですが、地方都市でApple製品の販売を担っている家電量販店内のApple Shopでの販売は落ち込む可能性があります。そうした影響を考えに入れて、Appleが小売戦略を再構築することになれば、Apple Store出店が再開されるのではないでしょうか。