2015年のiPhoneの国内出荷数が10.6%の減少となったとの調査結果が出ています(MM総研プレスリリース)。これまで順調だったAppleのiPhoneに陰りが見えたことは、一つのニュースと言っていいでしょう。
プレスリリースでは出荷数減少の原因にまでは踏み込んでいませんが、Appleの地域売上の推移からある程度の原因は推測できそうです。Appleの日本での売上は前年比で4.2%減少となっておりiPhoneの出荷数の減少率ほどは落ちていません。
しかし2015年1月〜3月に限ってみれば、前年比14.6%も減少しています。この減少がiPhone出荷数にも大きな影響を与えたのではないかと推測します。思い起こせば2014年3月にキャッシュバックが終了するという噂が一気に広がりました。3月は携帯電話業界最大の商戦期でもあり、大量のiPhone 5s、5cが一括0円、キャッシュバックxx万円などで駆け込み的に販売されました。
その反動として2015年の1月〜3月は前年に比べて日本での売上(もちろんiPhoneの出荷数も)が落ちたのでしょう。また契約には2年縛りが付いており、ここで先食いした需要は2015年10月〜12月のiPhone 6s/6s Plusの販売にも若干の影響を与えたと思われます。もちろん円安によるiPhoneの値上げも出荷台数減少に影響したと考えられ、要因は複雑に絡み合っていると思われます。
2016年1月には再びキャッシュバック終了の駆け込み需要があったと思われます。その反動は必ずどかで出てくるでしょう。iPhone販売だけでなく通信キャリアの業績にも影響を与える可能性も出てきそうです。