auの「上り」が遅いことについて、田中社長の認識は?

昨日のKDDIの決算報告の席でもドコモの発表したスピードテストの数字についての質問が出ました。主に「上り」の通信速度が他社に比べて、極端に低いことについての質問でしたが、これについてKDDIの田中社長はどのような認識を示したのでしょうか。

ドコモが比較のために公表したスライド(下記)について、多少イライラしつつ答えています。

まず「下り」については、他社よりも数字は優秀だという認識のようです。確かに中央値はドコモとはほとんど変わりませんが、上位25%の数字を見るとauの方が上でした。この要因として田中社長はWiMAX2+を掴んだ速度計測が多かったと推測しています(計測はともにWiMAX2+対応のiPhone 6sとAndroid機種で行われました)。

しかしWiMAX2+は理論値でも「上り」は最大で10Mbpsであり、これがauの「上り」の速度の低さにつながったと認識しているようです。使える周波数に制限のある2.1GHz帯の「上り」については触れませんでした。技術的な部分への言及を避けたのか、他社に比べて明らかに不利な部分への言及を避けたのか、あまりそこには触れられたくないようです。

また「上り」が遅いことでのデメリットは思ったほどないと発言しています。「上り」と「下り」のトラフィック比率は1:10であると明かし、利用者が快適、不快を感じる大部分は「下り」の通信品質であるとしています。auとしては「上り」と「下り」を対等に見るのではなく、「下り」の快適さをより評価してもらいたいようです。

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