先日の記事でもしかしたらiPhoneにLTEが、なんていう妄想を書きましたが実際にLTEの恩恵を十分に受けるのはiPadだと思います。3月に発売された新しいiPadにはLTEに対応した通信モジュールが搭載され、北米では高速モバイルインターネット接続が可能になっているようです。日本でもLTEサービスが少しずつ始まり、うたい文句は最大75Mbpsとか、35Mbpsとか、派手な数字が並んでいます。では実際にiPadでサービスが始まった北米ではどうなんでしょう。
YouTubeにはLTEで通信したときのスピードテスト動画が多数掲載されています。
New iPad (3rd generation) 4G LTE Speed Test review
これなんかをみるとLTEでは35Mほどのダウンロードスピードになっていて、Wi-Fiよりも速く通信ができています。遅延も非常に少なく、通信環境はかなりいいようです。電波の状態も影響すると思いますが、LTEの通信環境を例えるなら、Wi-Fiスポットを点ではなくてエリアで展開したような感覚なのかもしれません。
LTEの通信環境が日本全国で整備されれば、iPadの使い方は大きく変わりそうです。自宅でもWi-FiではなくLTEで接続して、外でも家でも同じような使い方、写真やデータの同期は瞬時にできるようになるでしょう。もしかしてWi-FiモデルよりLTEモデルがiPadの主流になるかもしれません。大容量のデータのやり取りはiPhoneよりもiPadでメリットとなるため、LTEの主戦場はiPhoneよりもiPadだと予想します。
ただ問題もあります。通信各社はLTE向けの料金プランは定額制度にはしないようです。機器や通信技術が改善しても料金面が対応しなければ、新しい使い方も難しいかもしれません。またLTEは対応周波数が各国バラバラで全世界共通のLTEiPhone、LTEiPadは不可能といわれています。実際新しいiPadではAppleは全世界共通モデルやめ、Verizon版はいわば特注品です。ソフトバンク、KDDI、もしかしてNTTドコモ向けのiPadも特注品で対応していくのでしょうか。興味は尽きません。
LTEのすべて 基本原理から実装技術 そして国別周波数割り当てまで |
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国別周波数はLTEの最大の問題のようです。もしかしてAppleが主力製品の対応周波数を絞ることで、それが世界標準になるなん