先日、AppleはApple Store各店舗のWebサイトなどでの表記を変更しました。日本でも変更が実施されており、これまで「Apple Store 〇〇」だったのが、「Apple 〇〇」となっています。変更の意図はよくわかりませんが、なんとなくの想像はつきます。
Apple Storeは小売の場にとどまらない
日本にも7店舗あるApple StoreはAppleの拠点として、多くの役割を担っています。小売店という観点から見れば、家電量販店内にあるApple ShopやOnline Storeでも同様の商品を購入できるため、この7店舗はそれほど重要な拠点とは言えません。
しかし製品のアフターサポート、購入相談、使い方のワークショップ、各種講演会の開催などAppl Storeは小売の場にとどまらない活動を展開しています。これこそAppleが重視するApple Storeの姿なのではないでしょうか。その結果、小売店を意味するStoreの表記を廃止して、単にApple 〇〇とした考えます。
この変更ですぐに何かが変わるわけではないと思いますが、今後はこれまで以上に体験を重視する方向に向かうと想像できます。
購入体験もApple製品の一部
Apple製品によく言われることは、製品そのものだけでなく購入から利用に至る全ての部分がAppleが提供する商品であるということです。Apple Storeで商品を購入すれば、開封は自分でやらせてくれます。最初に箱を開けて初めて商品を見た印象、触った時の体験を大切にしていることの表れでしょう。
また店舗が無秩序になり、購入体験が損なわれるようなことに対しては排除を徹底します。転売目的の行列ができれば、お祭りとして並びたいファンの要望があっても行列を作らせません。iPhone発売時だけでなく、新年のLucky Bagは名物であったにもかかわらず、販売を中止しています。
そうした体験の場としてのApple Storeへの想いが「Store表記の廃止」の背景にあるのではないでしょうか。