Apple Watchが売れるか、売れないか、様々な予想が出ていますが、仮にiPadくらい売れたとすれば2015年は70〜100万個程度の販売が見込まれます。さらっと100万個と言いましたが、国内の腕時計市場から見ると非常に巨大な数字となります。
2014年、国内で販売された腕時計は廉価品から高級品まで全て合わせて3,710万個と計算されています(日本時計協会)。この数字は前年に比べて13%減少するなど、それほど好調に推移しているものではありません。この市場にApple Watchの100万台が新規に入ることは大きなインパクトになると考えられます。
ちなみに3,710万個の腕時計の総販売金額は7,649億円(推計値)となっており、それなりの規模を確保しています。そこにApple Watchが100万個分入ると市場規模は800億円の拡大となります(平均8万円として計算)。要するにApple Watchの発売で国内の腕時計市場はおおよそ10%の拡大が期待できる計算です。なんとも頼もしい存在です。
しかしApple Watchは既存の腕時計市場とは切り離された存在です。そのため国内時計メーカー、時計販売店はApple Watchによる市場規模拡大の恩恵を受けることはなさそうです。遠回りですが、Apple Watchのヒットで「腕時計」をする習慣が復活する可能性もあり、腕時計という存在が見直されることは期待できそうです。