一昨日、任天堂はDeNAと資本業務提携を行い、スマートフォン、タブレット向けアプリにも同社のキャラクターを投入すると発表しました。当面はDeNAがこれまでに培ったスマホ分野での開発力と任天堂の定番キャラクターの組み合わせで攻める予定だと思われます。
この事業提携で「iPhoneにマリオが!」と見出しを打った短絡的なニュースがあふれましたが、みんなそんなにスマホでマリオを遊びたいのでしょうか。僕自身、ファミコン第一世代として、もうマリオで遊ぶ(遊びたい)という感覚はありません。iPhoneで大好きだったドラクエが出た時も、懐かしさからダウンロードしましたが、それ以上の何かがあったわけではありません。
また今の任天堂のメインユーザーとなっている中学生以下の層はスマホを持つこともあまりなく、こちらもマリオ(などの任天堂のキャラクター)がスマホにやってくることのメリットを受けることも少なそうです。どのような形でマリオがスマホアプリに登場するのでしょうか。単にキャラクターを利用して、よくあるパズルアプリを作るだけだったら残念です。
ただ、これまで任天堂が二の足を踏んでいたスマホ分野への進出は株式市場でも肯定的に捉えられています。昨日はDeNAとそろってストップ高、今日も現時点で任天堂は前日比10%高の水準で推移し、DeNAはストップ高買い気配となっています。市場はひとまず参入を評価しているようですが、僕自身はもう少しハードルを上げて任天堂がiPhoneやiPadでしかできないような、新しい形のエンタテインメントを提供してくれることに期待したいと思っています。