今朝のAppleの決算発表は何かと衝撃の多い発表でした。iPodが「その他製品」に分類されてしまったことはすでに書きましたが、やはり中国市場の急成長は最も特筆すべきものでしょう。中国市場の好調さなしに、Appleの今回の成長はなかったことは確実です。
一方で日本市場は8%という低成長(Appleの売上成長率に比べて)となっています。この成長力の差を受けてAppleの地域別売上シェアで、日本は地位を相対的に低下させてしまっています。
上記グラフからもわかるように前年同期比で中国は5ポイント以上シェアを拡大させていますが、日本は1.5ポイントの下落となっています。ヨーロッパもシェアを大きく低下させていますが、成長率は20%と非常に高く、日本市場の停滞が目につきます。
市場規模、成長力の双方でAppleにとって中国は最重要市場となっており、これからさらに成長余地のある市場として捉えられています。中国ではAppleの直営店も急ピッチに出店され、またApple Payの開始も日本より早くなりそうです。Appleにとって重要な地域となれば、よりその地域の要望に合わせたサービスや製品が出やすくなります。
日本市場はこれまでAppleにとって重要な地域市場として捉えられてきたことで、多くの恩恵を受けてきました。しかしその恩恵は徐々に中国へと移行して行く可能性も否定できません。もしかすれば、日本への商品供給よりも中国への供給を優先するような時代が来るのかもしれません。