MacBook Proのバッテリー持続時間が短い問題、原因は「ブラウザのキャッシュ機能OFF」

昨年末、米国の消費者団体がテストしたMacBook Proのバッテリー持続時間がそれまでのモデルに比べて極端に短くなっていた原因が判明しました。この問題に対してテストを行ったConsumer ReportがAppleと共同で行った検証によって原因は「Webブラウザ(Safari)のキャッシュ機能をOFFにしていたため」とわかりました。

macbook pro

テスト環境が特異だった

Consumer Reportはすべてのノートブックでバッテリーテストを実施する際、ディスプレイの自動調光機能をOFFにし、テストするWebブラウザのローカルキャッシュ機能をOFFにして研究室のサーバーを使って仮想的にWebサイトの利用テストをします。これで条件(周囲の明るさ、相手サーバー側の問題など)によってバッテリーテストの結果が左右されることを防いでいるとしています。しかしキャッシュ機能をOFFにする設定は一般的ではなく、実際の利用とかけ離れている部分があるのも事実です。(Apple Releases Fix to MacBook Pros in Response to Consumer Reports’ Battery Test Results

touch bar

またMacBook Pro側にもキャッシュ機能をOFFにすることで問題を起こすバグがあり、これがバッテリー持続時間を極端に短くしたとしています。今回のConsumer Reportによる調査は「一般的に使われない環境下で問題を起こすバグがバッテリー性能を著しく低下させていた」ということのようです。ちなみにこのバグはmacOS 10.12.3で修正されているようです。

MacBook Proは他にも問題を抱える

10月末に発表されたMacBook ProはTouch Barという新しいツールを搭載して注目を集めていますが、今回解決に至ったバッテリーの問題以外にもディスプレイ表示が乱れる、または全く機能しないと言った報告が多く上がっています。しかも故障修理体制は未整備であり、Apple Storeで修理を受け付けてもらえない状態となっています。

修理できない原因は診断ツールの不備とされており、早晩解決するはずですがディスプレイが正常に機能しないユーザーは全く何もできない状態であり、非常に不便を強いられているはずです。iPhone 6sのバッテリー不具合の修理もそうでしたが、Appleの修理体制は決して評価できるものではありません

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