今朝発表されたAppleの第1四半期決算でひときわ目を引いたのが日本における販売の好調さでした。2017年第1四半期(2016年10月〜12月)の日本での売上高は57.7億ドルで前年同期に比べて20%も増えています。これほど成長した地域は他になく、Apple全体の増収分の4割を日本での増収が担う形となっています。
Apple PayでiPhone 7の魅力向上
日本ではiPhone 7/7 PlusでようやくApple Payが使えるようになりました。Suicaと提携することで、サービス開始当初から利用可能場所を大量に確保したことで、日本のApple Payは世界のどの国にもないくらい便利に使えるようになりました。結果としてApple Payに対応したiPhone 7/7 Plusの魅力も高まったと言えます。
全世界でiPhoneの販売数は2017年度第1四半期で5%増加していますが、おそらく日本ではもっと増えているでしょう。Appleの主力製品であるiPhoneの販売数が増えた結果が20%もの増収につながったと考えられます。Apple Payの日本でのサービスインはiPhoneの販売数、さらにはAppleの企業業績全体にも影響を与えるくらいインパクトがあったのでしょう。
その他の要因も見逃せない
iPhone 7/7 PlusがFelicaチップを搭載し、日本でApple Payが開始された以外にもAppleの増収要因はありそうです。前年のiPhone 6sの販売(2016年第1四半期の日本での売上高)が思うように伸びなかったことを考慮すると、多くのiPhoneユーザー(iPhone 5,5s,6ユーザー)の買い替え需要がiPhone 7に集中した可能性はあります。さらにiPhone 6発売前に大手キャリアが大量に型落ち(になりそうな)iPhoneを捌いたことで、昨年後半に買い替え時期に達したユーザーが多かったのもiPhone 7の需要を下支えした可能性はあります。
またiPhone以外にもApple Payが使えるApple Watch Series2も日本ではよく売れたと思われます。さらにポケモンGOやスーパーマリオランといった日本で馴染みの深いキャラクターのアプリが大ヒットしたことで、サービス部門の売上高も増加していると推測されます。これら要素が複合してAppleの日本での売上高は前年同期比で20%増という高成長を記録したとのでしょう。