WWDCの基調講演で発表されたiOS 12はiPhone 5s以降、iPad mini 2、iPad Air以降の機種をサポートします。これまでの通例からいくとiPhone 5sはサポートから外れる順番だったのですが、Appleはこれら旧機種を見捨てず、さらにiOS 12をインストールすることで処理速度が向上し、アプリの起動や操作性の向上が期待できるとしています。
キーボードの反応、アプリの起動
iOSデバイスは発表から年月が経つと最新モデルに比べて性能が見劣りするようになります(当然ですが)。そうした機種に最新のiOSをインストールするとアプリの起動が遅くなり、ソフトウェアキーボードの反応が遅くなるなど、処理が追いつかないことによる弊害が顕著に出てきます。劣化したバッテリーを搭載したiPhoneでは意図的に性能が落とされていたのですが、それ以外でも3世代、4世代前のiPhoneやiPadでは使いにくさが出てきます。
Appleはこの使いにくさをiOS 12で改善し、古い機種でも十分に使えるようにしていくようです。WWDCではiOS 12の最大の特徴として最初にスピードアップが発表されました。実際にベータ版をインストールしたユーザーもその違いを実感しているようです。ベータ版はまだ不具合が残っているのですが、それでもiOS 12の使いやすさを実感できるということは、正式版への期待は大いに高まります。
iPad miniの寿命が延びる?
iOS 12はiPad miniだと「2」以降の機種にインストールできます。iPad mini 2は発売から4年半、iPad mini 4でも2年半が経過しています。最新のiPad Proと比べると性能差は歴然であり、標準的な性能とされるiPad(第6世代)と比べても性能は見劣りするのが事実です。しかし最新のiPad miniが発売されないため、このサイズに拘りのあるユーザーは多少の不便には目をつむって古いiPad miniを使い続けているのが実情です。
そのiPad miniもiOS 12で処理速度が改善し、快適に使えるなるなら大歓迎です。僕はiPad mini 3も使っているのですが、iPhone Xを使った後だとその遅さにイライラすることもあります。キーボードもタップしても反応せず、なんどもタップすると少し経って一度に入力されるなんてことは頻繁にあります。miniサイズのiPadが出ないので、mini 3にはまだまだ現役で頑張ってもらう必要があるのでiOS 12で旧機種のスピードアップに焦点が当てられたことは非常に嬉しく思っています。