スマートホーム統一規格「Matter」 既存製品はどう対応するのか

Appleは来週、iOS 16.1tvOS 16.1などをリリースしてホームアプリをスマートホームの統一規格「Matter」に対応させます。これに伴い、スマートホーム関連製品を販売してきた企業も自社製品のMatterへの対応を進めると発表しています。

Matter

Hueはアップデートで対応

HomeKit対応のスマートホーム製品で多くの人が利用しているのがスマート照明です。早くからスマート電球やリボン型照明をHomeKitに対応させていたHueiOS 16.1のMatter対応に合わせて年内にHueブリッジをMatterに対応させると発表しています。個別の照明、スイッチなどがMatterに対応するわけではないので以降もブリッジは必要になります。ただThreadでの通信に対応するためブリッジが「応答なし」となる可能性が低くなるでしょう。

matter

またHueブリッジはルーターなどにLANケーブルで接続してインターネットに接続する必要があるのですが、Threadに対応すればその必要がなくなるのでは?と期待しています。LANケーブルでの接続が不要になればルーター周辺のケーブル類も含めてスッキリします。それに、どうも私の使っているWi-Fiルーターがブリッジとの有線接続の影響で不安定になっている節もあり、そうした微妙な不安定さの解消に期待しています。

eveは製品ごとに

HomeKit対応の温度/湿度センサー、環境モニター、スマートプラグなどを日本でも販売しているeveもThreadに対応した既存製品をファームウェアアップデートでMatterに対応させると発表しています。ただ日本でもユーザーがいそうな同ブランドのHomeKit対応製品のうち、Matterに対応するのは2021年以降に発売された温度センサー、環境センサーのみとなっています(Apple Online Storeでも販売されているEve Energyは対応しません)。今後、販売されるeve製品についてはMatterに対応していくので、新しい製品を揃えていくうちに安定的なThread通信ネットワークでスマートホームが構築されていくのでしょう。

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これ以外のHomeKit対応製品を販売しているメーカーについても新製品から対応、アップデートで対応と方針は異なります。日本のApple StoreでもHomeKit対応の照明を販売しているNanoleaf既存製品についてはMatterに対応しないと明言しています。ユーザー側もゆっくり、それほど急がずにMatterに対応すればいいのかもしれません。

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