接触確認アプリCOCOA アップデートで機能停止予定

新型コロナウイルスの流行を受けてスマートフォンを使った陽性者との接触を検知する試みの一つとして厚生労働省が提供している接触確認アプリCOCOAがその機能を停止します。COCOAは多くの陽性者との接触を確認できた反面、あと一歩実用に達しなかったのも事実です。ただこの経験はスマートフォンなどの最新技術と感染症予防にとって大きな意味を持っていたと思います。

機能停止版を配布

接触確認アプリCOCOAの最新バージョンがGoogle、Apple双方のアプリストアで11月17日から配布されます。最新版をインストールした上で、ユーザー自身でが機能停止操作を行い、アプリの記録を停止させます。機能停止のためのアプリは2022年末まで配布される予定となっています。(厚生労働省の発表資料

iOS 13.5

AppleGoogleは新型コロナウイルスの感染拡大を受けて共同でスマートフォンを用いた接触確認プラットフォームを開発しました。これに準拠したCOCOAがリリースされた時、感染症対策の一つとして有効な技術になりそうと期待を集めました。しかしスマートフォンユーザーでアプリをダウンロードしている人同士の接触については比較的正確に把握できるのですが、それ以外の人が確認から漏れるためアプリが有効に感染の可能性を発見することに作用したかは結論を見ていません。

しかしCOCOAが失敗だったと結論づけるのはもったいない気がします。COCOAに足りなかった部分をいかに補うか、補うために使える技術は何か、その検討の材料になるのは確かでしょう。COCOAの開発費、運用費用は将来に対する投資と捉えるべきだと私は考えます。

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